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東京都心は「農」ブーム 2009年9月10日放送

 東京のド真ん中、銀座一丁目に30uの水田が出現、スクスクと稲が育っています。去る530日、地元の小学生など40人による初体験、ドロンコになっての田植えの模様が新聞で報じられました。

銀座一丁目界隈は老舗の画廊やギャラリーなども多く、芸術、文化の雰囲気が漂う街並み、最近では各県の物産館が多く集まっていて、今までとは違った面からも人々を惹きつけている街でしょう。

30uの水田に加え、農産物の展示、即売会などイベント用のスペースもあり全体では100uほどの広さです。この水田の実質的な運営は銀座農園(株)の飯村一樹社長が中心となり、「農業法人みずほ」、「農事組合法人 百姓倶楽部」などがプロジェクトメンバーとなり、新潟県からの12社を含む、全国の米農家100軒により構成される「日本を元気にするコメ100姓」も参画しています。

食料自給率など日本の食料・農業問題は今回の総選挙でも大きな論点の一つでした。農業への国民的関心が高まっている今、生産者と消費者が一緒になって“コメづくり”を通してお互いに信頼関係を強めることが大切であり、このプロジェクトはこれから本格化する農業問題や環境問題に取り組むためのきっかけを作る場であり、都市と地方の交流によって地域産業を活性化させる場として活動することが目的だそうです。コメづくりとは縁の無い銀座のド真ん中に田んぼを作った意図もここにあるようです。

新潟県関連では、81日に「魚沼産こしひかりの試食販売会」、9日には「枝豆(新潟茶豆)と新潟産こしひかりの試食販売会」が行われ、人通りの多い銀座だけに大入り満員だったようです。これからも毎日のように農業関連の各種イベントが計画されています。

同じ銀座農園の飯村社長が新たに始めた事業に「表参道彩園」という会員制の屋上菜園があります。表参道駅から徒歩5分にあるビルの屋上に造られた菜園は16区画あり、1区画は3uで使用料は個人会員が月15,750円に設定されています。共用の休憩所などのスペースもあり全体の広さは約100uとなっています。

表参道という場所柄も考えたのか、24時間、365日利用できるのが売り物。都市生活者に彩りのある生活を提案、本物の農園ライフを楽しんで貰いたい、デッキは環境に配慮した天然木、屋上緑化でヒートアイランド現象の軽減にも役立つとPRしています。

今回組んでいるパートナーは、千代田区にある(株)デイア・ライフという不動産投資開発、人材派遣の会社。今後もいろいろな企業と組んで、都心の遊休空間を利用した都市と農業の触れ合い機会の創出を目指したいとしています。表参道での“家庭菜園”、どんな発展を見せるのか、興味ある事業企画と言えるでしょう。

表参道で密かな人気を呼んでいるもう一つの東京“農”ブームがあります。表参道ヒルズの向かいにあって、シャネルやブルガリなどのブランドショップが入る商業ビル“ジャイル(GYRE)”の地下1階に、世界中のオーガニック食材、紅茶、コンフィチュールなどの専門店が集まっている食品フロアがあります。ここの特設展示場で月2回、屋内型の“ファーマーズマーケット@ジャイル”が開設されて人気を呼んでいます。昨年11月にスタート、「“農”が持つ魅力を表現し、次世代のライフスタイルを考える」というのがコンセプトだそうで、それぞれの農家がこだわりを持って作った有機野菜や季節の果物、花木などが販売され、会場には生演奏のジャズやポップスが流れています。農業に音楽やアートを融合させることで、農業全体のマイナスイメージを払拭し、若者を含めた幅広い世代が気楽に楽しめる新感覚のマーケットを目指しているそうで、表参道ならではの不思議な雰囲気を醸し出しています。

今年6月にオープンした「六本木農園」というレストランは、全国の若手農家の交流団体「農家のこせがれネットワーク」により開店されたお店、素材を提供した農家がお客に紹介され、消費者と農家の出会いの場となっています。農家はレストランの客の意見を聞いて新しいアイデアを得ることが出来、客は生産者を知って納得する・・お互いの交流が新しい発展を生むという狙いだそうです。

新宿三丁目に出来た「農家の台所」というレストランでは、全国約200軒の契約農家の生産者の顔とキャッチコピーを載せた“生産者ポスター”が貼られ、それぞれの農家の哲学を伝えています。

大不況下、農業法人への企業の参入も相次ぎ、史上最悪の失業率、有効求人倍率の中、農業関係の仕事に就きたいという若者も増えているようで、今日、いくつか紹介してきた「都心の“農”ブーム」もさらに多彩な広がりを見せて行くようです。

 
 
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