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ガンファイターたち(骨髄腫患者の会の活動) 2009年11月12日放送

 「ガン・ファイター」は、およそ50年前の1961年日本で公開された西部劇映画の名作「The Last Sunset」の邦題。主演はカーク・ダグラスとロック・ハドソン、流れ者のカウボーイと保安官の対決がストーリーで多くのファンを魅了したヒット作の一つでした。

 私がこの番組を担当して間もなくの200312月、“声を失った人達の挑戦”というタイトルで、喉頭がんの手術で声帯を切除、声を失いながらも食道発声法で喋る技術を習得、講師として日本だけでなく、インドなど外国でも指導して来た大山さんという、私の会社時代の先輩の活躍を紹介しました。手術後18年、今年73歳の大山さんの人生は相変わらず前向き、2日連続のゴルフ、スキー、ウクレレ教室の講師などで相変わらず元気に活躍されています。

 この大山氏の口癖は「私はガン・ファイター」。“Gun―銃”と“癌”を置き換え、「ファイター・・闘う人」に、がんを克服、あるいは今がんと向き合い前向きに闘う姿勢が強く感じられ、ユーモアの内にも闘志を込めた、実に言い得て妙、巧みな表現です。

私の廻りにも、胃の全摘手術を克服して10年以上経つ元気な友人や

今春、膀胱がんと直腸がんの手術を無事終えて元気な人、がんを告知されて必死の思いで治療を受けている人など多くの友人、知人のガン・ファイターたちがいます。

 平成18年の厚労省統計によれば、日本人の死因のトップは悪性新生物―がんが30%で、2位の心疾患16%を大きく引き離しています。

去る1024日、横浜で開催された日本癌治療学会の市民公開講座に参加した友人の話によると、男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんに罹り、73秒に1人ががんの告知を受けているというデータが報告されたそうです。がん治療の医療技術や薬は急激な進歩を見せているとは云え、治療、手術後の5年生存率は49%なのだそうです。がんは人類に突きつけられた最大の課題と言えるでしょう。

 そのがんの一つに多発性骨髄腫という血液がんがあります。極めて稀ながんで、日本では現在14,000人ほどの患者がいるとされています。私がこの病気のことを知ったのは6年前、会社で一緒に海外関係の仕事をしていた後輩がこの病に罹り、壮絶な闘いの後、59歳の若さでこの世を去った時でした。さらに、私と同時期に米国駐在で一緒に仕事をしたことのある友人がいますが、天はいかなる運命を司るのか、ほぼ時を同じくして、10万人に2-3人というこの多発性骨髄腫に罹ってしまったのです。

今まで症例の少ない病気だけに、新しい治療法や新しい薬の開発などの進歩は目覚しく、人によっても様々ですが10年経っても元気に過ごす人も多く、完全治癒も夢ではないのだそうです。ただ、私の友人が発症した当時の統計的な余命は3年、これを知らされた時の友人は、ほぼ2ケ月間、心の空白、思考停止のような状態が続いたと述懐しています。“死は全ての生命体の持つ宿命、それが自分には少し早めに予見できるようになっただけ”と悟った後の彼の人生への取り組み方は“凄まじい”の一言です。絵の教室に通い、著名な俳句の先生に師事、神社・仏閣や文化的、歴史的な施設を訪ねる、友人達との深い絆のため、ゴルフや麻雀にも積極的につき合う、奥さんのため、積極的に料理をする、その人生の密度は、私のような死の宿命を考えない凡人の数十倍・・と感動すら覚えます。

さらに、彼はこの5年間、日々進歩する新しい治療の恩恵を受けて生き延び、骨髄腫患者の会のメンバーとしての活動と患者の支援に自らの生きがいを見出し、大車輪の活躍を続けているのです。

患者の会は「自分らしく病気と向き合うための情報提供」「医師と患者の架け橋の役割」「QOLの向上、完全治癒の実現のために」という大きな4つの柱で活動を続けています。毎年1回全国大会が開かれますが、今年は1121日、22日の2日間、新潟市の「朱鷺メッセ」で厚労省、新潟県の後援も得て開催されます。

1日目は「チーム医療を考えるシンポジウム」で骨髄腫治療薬として新しく承認されたサリドマイドの安全使用が主要テーマです。

また2日目は「骨髄腫の基礎を学ぶ講演」や個別相談会、懇親会などが計画されています。日本全国だけでなくアメリカからの専門医も参加するのだそうです。全国14,000人と推定される患者の内、患者の会に登録されているのは3,000人ほど、多くの患者が不安と孤独な闘病生活を送っていると予想されます。  骨髄腫患者、ご家族、友人の皆様、もしこの放送をお聞きであれば、“決して一人ぼっちではない、仲間がいる、セミナーに参加し、新しい知識と希望を!”という私の友人の強い呼びかけに応えて頂きたい思いで一杯です。

 
 
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